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2015年7月5日日曜日

家具つきコンドの備品がことごとく壊れてた話


5月に家具つきコンドに引っ越してきました。場所は、適度に静かでかつ便利、シャレオツなスポットにもほど近い、とてもいいところ。このエリアは本来著者世帯の経済状況では手の届かない相場なのですが、たまたま相場よりはるかに安い値段で、立派なバスタブつきのとてもいい部屋がみつかりました。

インテリアは基本的に白で統一されていて、飾ってある絵などもなかなかセンスがいい。ハデハデきらびやかなものが多いタイではちょっと珍しいかも。キッチンもタイにしては充実していて、ほかの部屋の広さもじゅうぶん。

そんなわけで著者はすっかりここを気に入ってしまったのですが… 備えつけの電化製品とか水回りがことごとく壊れてるゥ!! 日本だったらありえないシチュエーションです。ぶうぶう文句をいっていたら、オットに「タイというのはこういうところなんだ。主張して主張して直して直して、やっと快適になったころに出ていくことになって、次に入る人がトクするっていうシステムなんだよ」とたしなめられました。

そんなわけで、今回は「なにがどう壊れてていかに大変だったか」の話を切々とつづりたいと思います。

壊れてないもののほうが少ないのでは…


数え上げてみたらこれだけ壊れてました。なんていうか… だいたい全部? しかも、7と8はいまだに未対応。あとはキッチンに立派なビルトインオーブンがあるんだけど、動かしてみて動かないとか、火が出るとかしたらヤダなと思うと怖くて、まだ一度も動かしてません^^;

1.トイレのタンク
2.バスタブの栓
3.洗濯機
4.食洗機
5.ディスポーザー
6.エアコン
7.居間の掃き出し窓のサッシ
8.ベランダの照明


言葉の壁と体調不良で涙目


なにがつらいってね、ファラン(欧米人)も多いコンドなのに、スタッフがほとんどタイ語しかしゃべれないんですよ。オットがいればオットが通訳してくれるんだけど、彼らのオフィスアワーってオットのオフィスアワーでもあるわけで。ひとりで対応しなきゃならないことも多くて、簡単な英単語と身振り手振りだけでなんとか大意を伝えたり、Google翻訳のアプリの音声入力・出力を使ったりとか、ほんと苦労しました。

悪いことに、著者はここに移ってきて半月ぐらいでひどい咳喘息をおこしてしまい、つい最近までほぼずっと寝込んでました。寝間着でスタッフ迎えるわけにいかないから具合悪くても着替えて待ってたり、言葉の壁があるうえにそもそも声がロクに出ないとか、ああ、思い出しただけでおぞましい。

1.トイレのタンク: 1日中水がチョロチョロ、床が濡れる


タンク内の部品が経年劣化でことごとく壊れてました。複数の問題が絡みあっててもうわけわからない。

・トイレを流してからタンクに水がたまっていくときに、その水がなぜか噴水のように飛び散る→ タンクの上辺を超えて流れ出て床を濡らす
・タンク底部の栓のゴムがいかれてて常に少量の水が流出しつづけ、タンクがいつまでも満水にならない→ 1日中水がチョロチョロ
・水量をはかる浮きが十分にあがらない→ 上の問題とあいまって1日中水がチョロチョロ

こんなことで水道代があがるのはイヤ。夜中にずっとチョロチョロいってるのを聞いてるだけでもったいなくてイライラするので、いちばんさいしょに修理をお願いしました。スタッフがいったん調べにきてくれて、翌日ぐらいにパーツを持ってきて1時間かそこらでタンクの中身総とっかえ。さいきんは浮きがないタイプの部品があるのね、トイレタンクの中身もハイテクになっているのだなあ。

2.バスタブの栓: いったん閉まったら最後、開かない


お湯がたまって水圧がかかると開かなくなる。ドライバー使ってこじあけないと排水できない笑 いったん修理してもらったんだけどだめで、結局は部品が摩耗していかれてるってことでネジをひとつ替えてもらって解決しました。

3.洗濯機: 突然気まぐれに動かなくなる(スタッフがくると動く!)


これがいちばん大変でした。どうも12年は前のものみたいで、もともとの性能がイマイチなうえに、経年劣化で基板がいかれてて、瀕死の状態でやっと動いてる感じだったみたい。

前の住民がロクに掃除しない人だったみたいで、はじめは、きれい好きな私が庫内をひと目見て卒倒しそうになったぐらい真っ黒のヘドロだらけ。1昼夜かけて掃除しては回し掃除しては回しして、やっときれいになったと思って、必需品であるベッドパッド(前の住民がかけたままだったやつ)を初めて洗って乾燥が終わ… ると思ったら初めてのエラー。

使っていくうちに気づいたんですけど、この洗濯機、毛羽をある程度排水といっしょに流してしまうのが苦手みたい。タオル数枚を洗っただけで排水フィルターが毛羽でモリモリに詰まってしまい、排水できなくなってエラーが出る。

毎日フィルターを掃除するようになったら排水に関するエラーは出なくなったのですが、こんどは、日中に回そうとするといつまでもジャージャーと水を流しまくったあげく、「水がたまらないので洗えません♪」という感じでウォーターサプライ関係のエラーが出て止まるようになりました。水、出てるんだから流してないでためろよ…

水をジャージャー流し、洗濯物をビシャビシャに濡らし、洗剤はぜんぶ流し去った状態で止まるので、著者としては怒り心頭なわけです。水も洗剤も電気代ももったいないし、几帳面なので、洗濯物が長時間濡れたままだと「雑菌が繁殖する!」と気になって気になって。コンセント抜いて再起動したりすると動く場合もあるけど、数時間おいてやっと復活することもあり、ともかく瀕死だということしかわかりませんでした。腹立つのが、オットに報告したり、スタッフ呼んだりするとそのときだけは動くのよ笑

オットに文句をいうと「朝イチなら動くんであれば朝イチに回せばいいこと。そういうものなのだと思って、洗濯は1日1回にすればいい。こっちの水道は貧弱なので、日中は水圧の関係とかで動かないのかもしれない。タイでの生活というのはこういうものなのだから君も文句いってないで慣れたまえ」みたいなこというので、著者の不満はさらにたまりました笑

その後、1日に1回しか回せないのにイラついて、色の出そうなものとバスタオルをえいやと一緒に洗ったら、買ったばかりのバスタオルが黄色に染まってしまいました。ふだんの著者は慎重だからこういうことは絶対やらないのですよ。

だもんだから、「そうかー苦労かけるねえ仕方ないねえ」と言われるつもりでオットに報告したんだけど、なんとここでオットが怒ってしまった。そこから、「洗濯してるのは私なのにそれはなんだ! そもそも私はこんなとこまで一生懸命ついてきたのに!」 とえらいケンカに… 

おそろしいねー。ふだんほとんどケンカしない仲良しなのに、これはけっこう危機だったわ。ライフラインに近い電化製品の故障は、人間関係に亀裂をいれる破壊力もってますね。ふたりとも慣れない環境で余裕もなくなってたんだろうなー。いろいろ反省です。

そのうち、ついに朝イチで回しても動かない日がきました。このときは丸一日動かなかった。こないだのケンカで少しびびったのか、私が体調悪い中バスタブで必死に手洗いしてるのを見て不憫に思ったのか、おろおろしながら申し訳ながって、素早く対応してくれました。感謝…

オットが大家さんに訴えると大家さんはすぐに新しい洗濯機を買ってくれ、数日でそれに交換となりました。恐ろしいのが、洗濯機はキッチンのカウンター下にビルトインになってるんだけど、サイズがキッッチキチなの。上下も左右も、1センチの余裕もないぐらいキッッチキチなの。古いほうももともとキッッチキチで、天板をはずしてやっと入ってたのだけど、新しいほうも、スタッフが迷うことなく天板はずしてました。ちょっとぐらい迷おうよ?^^;

古い方を出すときも大変でした。男の人3人でうんとこしょどっこいしょしても出なくて、最終的にはキッチンのカウンター下に渡してある太さ数センチの木片がじゃまなのだということになったらしい。突然、大家さんに電話しろと言われました。スタッフのお兄さんたちにはくわしい事情を説明できる英語力がないので、ともかく「電話して」とだけ言われたのだけど、筆者は雰囲気から、要するに備品に手を出すから大家さんの許可を得なきゃいけないということだろうな、と判断。

大家さんはタイ人で英語もしゃべれるんだけれど、リスニングが超イマイチみたいで、こちらの英語がほとんど通じない… fourをtwoと聞き違えるとか。こちらも咳喘息の一環で鼻が詰まってて発音しづらいし、しばらく「そんな部屋番号ないよ、あなた誰?」みたいな感じでつらかった… きょうwashing machineをchangeする○○ですと繰り返し言ったらやっと通じた(T_T)

新しい洗濯機はタイLGのやつなんですが、取説がタイ語しかないので勘で操作してます。ネットで探しても英語版がなかったので、もうしかたない… 説明書大好き人間にとってはなかなかの仕打ちです。

4.食洗機: 動かない


中超汚いし、動かないの。赤いランプがつくだけ笑 これはもう、オットと2人で相談して、なくてもいいよねってことでこのまま放置することになりました。

5.ディスポーザー: 動かない、底からダバダバ水漏れ


そもそも、最初はキッチンのシンクにディスポーザーがついてるってこと自体知らなかったのですよ。シンクの水流れが悪くて、これなんだろなー排水口にしちゃ変な構造だなと思いながら、著者は手つっこんで掃除したりしてたんですが… あとで調べ好きの血がうずいて、排水口の下についてる機械のメーカー名と品番で検索してみたらディスポーザーだとわかった。

恐ろしいのが、ディスポーザーはずっと電源が入った状態だったのですよ。そこに筆者は手つっこんで掃除したりしてたわけ。たまたまこれが詰まってるかなにかで壊れてて動かなかったからなにもなかったけど、ヘタしたら手がこっぱみじんになってたかと思うとぞっとしました。

ネットで取説を落としてきて、どうやら詰まって動かないのだとわかり、詰まったとき用のボタンを押してみたらウーンというだけで動かない。しばらく繰り返してたら本体がめっちゃ熱くなってることに気づいて、怖いからそれからはコンセント抜きっぱなしにしました。

詰まりをとる方法はもうひとつあって、底部にある穴に六角レンチをつっこんでガションガションすること。だからわざわざホムセンで六角レンチセット買ってきたんですが、ディスポーザはヨーロッパのもの、著者が買ってきたレンチはタイのものだからか規格が微妙にあわないらしく、穴とちゃんと噛まなくて使いものにならない(T_T)

著者が多少体調よくなったときにようやくスタッフを呼んだのですが、スタッフがちょこっと触ってみたあとでシンクに水を流したら、なんとディスポーザ底部からその水がダバダバ漏れてきた!

いったいどういうしくみでそんなことになるのかまったくわからないんだけど、ともかくシンクに流した水がぜんぶシンク下の空間に流れ出るようになってしまったわけです。それ見た瞬間に、言葉通じないけどスタッフとオットと3人で思わず苦笑いしましたね。

詳細はわからないんだけどともかく元には戻せないという話で、それから新しいディスポーザがくるまで1週間以上、キッチンのシンクが使えなくなりました。いやーほんと不便だった。洗いものは全部洗面台です。お鍋なんか洗ってられないし、ちょっとした残飯なんかを洗面台に流すわけにいかないからトイレに流したりして、料理なんかできませんでした。

この日に交換だという日、著者はちゃんと着替えて、出かけずに1日待ってたのですが誰もこず。オーナーに連絡するも返事こず。3日ぐらいジリジリしてたら、ある日突然なんの前触れもなくピンポンが鳴って、交換となりました。著者は部屋着だったけど、ままよと出てしまいました。

ディスポーザってそんなに必要性感じてなかったですが、あると便利ですね。この気候なのでちょっとした生ごみがすぐ臭ってきたりするんですが、そういうのがぜんぶ流してしまえるので排水カゴもいつもきれいに保てるし、三角コーナーみたいのもいらなくて便利。なによりキッチンのシンクが使えるのって便利笑笑笑

6.エアコン: 吹き出し口からダバダバと水漏れ


エアコンもすっごい古いやつなうえに、フィルタも本体も真っ黒で、前の住人がまったく掃除してなかった感ムンムンでした。なんなのこのフィルタに詰まったホコリの量、分厚いフェルトみたいよ… もちろんフィルタだけは震えながらすぐに掃除したんですが、日本みたいに気の利いた消毒系のハウス洗剤がすぐに手に入るわけでもなく、本体には手がつけられず。著者はこのエアコンのせいで咳喘息を起こしたんじゃないかととても恨みに思ってます。

咳喘息をおこしたときに、すぐにでもエアコンをクリーニングしてもらわなきゃと思ったのですが、筆者が日中に起きていられない体調だったために、少しマシになるまで真っ黒なまま耐えてました。

そんなある日… 居間にいて「なんか今日はエアコン妙に冷えるな」と思っていた次の瞬間、居間のエアコンから「パタタタタタタ」と音が聞こえはじめました。大きな音だな、なんだか水でも垂れてるような音だな、え… 水…? と思って見にいくと、なんと吹き出し口からダバダバとすごい量の水が流れ出てました。思わずひとりで「ええーっ!」と声が出た笑 エアコンってこんなに水出る機械だったっけ? と感心するような量の水。

オットはそのとき別室で何か電話中だったのですが、筆者はとりあえず水が落ちるところに洗面器を置いたあと、紙に「エアコンから大量の水漏れ!」と走り書きしてオットに見せました。

オットは慌てて電話を切り上げ、見にきてなんじゃこりゃーとひと笑いしたあと、すぐにスタッフを呼んでくれました。スタッフの人はとりあえず応急処置をしてくれて、「もう古いからこういうことしょっちゅうなんだ。ほんとは取り替えたほうがいいんだけど、いずれにしろクリーニングは必要だから、オーナーに連絡しとくよ」というようなことを言ってた様子。数日後にクリーニングの人も来てくれて、エアコン3台がすっきりきれいになりました。

7.居間の掃き出し窓のサッシ: 開かない、開けたら最後閉まらない


たてつけが悪くて、女の力では全体重をかけてやっと開け閉めできるぐらい。西日が入る時間帯になってサッシが熱くなると金属が膨張するのか、さらに開け閉めしづらくなります。前の住人がどうにかしようとしたのか、数ミリあろうかという厚さでコッテコテにグリースが塗られており、これが固まってさらに悪さをしてました。中性洗剤を原液で塗って何回かに分けて洗い流したら若干マシに。

サッシが熱くなっているときには、ちょっと水かけると多少マシになることに気づきました。そのうち何かのついでがあったら見てもらうかなー。

8.ベランダの照明: つかない


球切れなのか断線なのかも確認してませんが、別に困らないので放置です。

タイで生きてると危機意識が身につく…


ディスポーザの件もそうなんですが、「ここにはこういう備品があって現状こうですよ、こういうふうに使ってくださいね、あとこれは危険なので気をつけてくださいね」みたいな説明がいっさいなかったです。入居のときに荷物を運び入れるのを手伝ってくれただけ。掃除もしたって言ってたけど、たぶん嘘だし笑

取説なんかも一応はまとめて置いてあって、探して読めばいいっちゃいいのだけど、ひとつ前に使ってたもので今あってもしょうがない取説がおいてあったり、一方で現在のものの取説がなかったりします。私は調べ好きだからディスポーザなんかもこうして修理して使えるに至ったけど、ふつうだったら「これなんだろなー」と思ったまま滞在して出ていってたかもしれない。私なんかヘタしたらひどいケガしてたかもしれないんだし。

日本ってこういうところがほんとにちゃんとしてたんだな、と思い至ったしだい。タイでは、うっかりしてるとわけのわからないうちにケガしたり命の危険にさらされたりすることがあるので、なんというか生きるうえでの根本的な危機意識が身につきます笑

日本の細やかさが特殊で、世界的にはこれぐらいの感じが普通なのか、そして、生きるうえではどっちがいいのか、ちょっと考えてしまいました。日本ってほんとになんでもサービスや気遣いが細やかだけど、そういうサービスを提供する側に立つと地獄の息苦しさだしね。互いに期待するものが大きくなりすぎて首を締めあってる感じがします。

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